新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。

 
四国電力総連 会長 豊嶋 稔
                
 加盟組合・組合員の皆さんにおかれましては、ご家族お揃いで健やかな新年をお迎えになられたこととお慶び申しあげます。
 年末年始にかけ、昼夜を問わず各社・各職場で勤務にあたられた組合員の皆さんには心より敬意を表します。大変お疲れさまです。

 昨年は、職場の繁忙が増す中、加盟組合の執行委員をはじめ組合員皆さんが共に力を合わせ、四国電力総連の諸活動をしっかりと進めていただいたことに感謝を申し上げます。大変ご苦労さまでした。
 また、コロナ感染等による影響を受けられた組合員をはじめご家族の皆さまには謹んでお見舞い申し上げます。

 
 昨年を振り返りつつ令和5年の活動について、その思いや考えを申し上げたいと思います。
 昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大が3年目に入り、年初からの変異株の出現と共に第6波となり、日本全土へと急速に拡大しました。また夏前からは第7波、11月からは第8波とコロナワクチンを接種しているにもかかわらず感染するという変異株の恐ろしさを目の当たりにしました。新たなウイルスによって、不安な気持ちやストレスを抱きながら毎日を過ごされたことと思いますが、ウィズコロナ、アフターコロナということにも目を向け、出来ることを一歩一歩活動を進めていきたいと考えています。
 一方、四国電力関連産業の各社事業に目を向けますと、特に交通・運輸業種では厳しい事業環境となり、政府の旅行支援策や雇用調整助成金などの支援を受けながら、何とか耐え凌いできたところと認識しています。
こういったことを踏まえ、令和5年の活動を進めるにあたっては、コロナ時代においても、組合員一人ひとりの安全と健康を守り続けていくことを第一義とし、仲間の知恵と工夫によって、活動を停滞させることなく生産性労働運動を前進させていこうと思います。


 次に、安心して暮らし働ける風土づくりに向けた取り組みであります。
 言うまでもなく、健康で安全に働くことは、組合員とご家族の安心した生活や会社経営の基盤となるものであり、生産性労働運動の根幹となるものです。
 今年度の全国電力関連産業の職場における労働災害は、感電・墜落・転落等の重大災害が後を絶たず、交通災害と合わせた災害件数は依然として高止まりで推移しております。四国電力関連産業の職場においても状況は同じであり、昨年は1件の死亡災害が発生しており、憂慮すべき事態となっています。
 昨年は、従来から取り組んできた安全衛生推進運動や安全・衛生・メンタルヘルスなどの各種セミナーの開催に留まらず、死亡事故に関する対策を共有する等、全国大で視野を広くする活動を強化しました。
 この活動から収穫できたことは、全てのヒヤリ・ハットの改善策が速やかに講じられているか、一人が危険と感じていることをみんなで共有化して対策の協議がなされたかであり、自分の命は自分で守るために、仲間の命は自分が守るために、その思いと行動が一致したかであったと感じています。思っただけ、感じただけでは、何も対策をしないことと一緒であり、行動を伴っていくことが大切です。今さらながらこの重要性を再認識させられました。
 今年は、昨年の改善活動に加え、部門・職場や各種現場の実情を捉えた多様な安全活動を模索し開催することで、より多くの組合員が身近に参加しやすい取り組みを進めるとともに、業種・部門特有の災害については関係する組合員個別に連携するなどの共有化をはかり、今一度、組合員一人ひとりの安全・衛生に対する安全・衛生意識の高揚に繋げたいと思います。
 組合員の皆さんには、事業環境は変化しても、コロナ禍にあっても、「安全と健康はすべてに優先する。」ことの大切さを再認識していただくとともに、四国電力総連の安全・衛生諸活動への積極的な参加をお願いいたします。


 次に、生産性向上を踏まえた働き方見直しと総連活動の進め方について申し上げます。
 昨今は、新しい働き方、新しい生活様式を実践してく中で、テレワークの導入・拡大などが社会的に関心を高めました。一部の各社においても、事業内容を踏まえた生産性への寄与と社会的動向や新型コロナウイルス感染症の感染リスク低減・職場における感染拡大防止などの観点から、在宅勤務・サテライトオフィスをはじめとするテレワークが実施されました。こういった新しい働き方は、全国大の様々な産業で加速進展しており、一部の会社では在宅勤務を一般的な働き方とする企業まで出ています。
 こういった新しい働き方に対して職場の組合員からは、時間を有効活用できる柔軟な働き方と評価する声がある一方で、まったく馴染まないといった声がある職場もありました。改めて、職種・業務別に適正な労働時間管理のもとワーク・ライフ・バランスの充実がはかれるのか、職場内コミュニケーションを維持しつつ偏りのない業務分担によって、生産性の向上に繋げられるのか、加盟組合執行部や組合員の皆さんとの対話を進めながら対応をはかりたいと思います。
 加えて、四国電力総連の諸活動についても、同じ対応が求められていると思います。昨年からは諸会議やセミナー・レクリエーションなどの開催にあたり、出来るだけ対面方式を志向しつつ、参加人数縮小・ソーシャルディスタンスが確保できる会場選定など、加盟組合の皆さんとあらゆる手法を模索しながら取り組みを進めました。今年も組合員の健康と安全を第一義に、活動の効果と質を維持しつつ、取り組みを進めていきたいと思います。
 今年も、各社の事業状況やコロナ禍であることを踏まえた対応が求められると思いますが、笑顔があふれ、顔と顔をつき合わせ、心と心が交わる活動を大切しながら、組織と組織、個人と個人が繋がる取り組みを進め、その課題と検証による新たな時代の取り組みへと見直していきたいと思います。


 次に、私たちの四国電力総連を将来に託し繋げられる組織とすることについて申し上げます。
 四国電力総連の活動は、組合員とその家族の幸せを守ることが最大の目的であり、昔も今も何ら変わりはありません。四国電力総連は、昭和56年の結成から42年目を迎えます。組織人員は平成7年に最大約12,000人でしたが、令和4年には約9,600人と約2,400人(20%)減少しています。この間、定年退職を迎えた方や継続雇用された方、社員とは違う立場で働いている方や、やむなく電力関連産業の職場から離れた方々もいらっしゃいます。これからは同じ職場で働くすべての方々を同じ働く仲間として迎え、様々な声を聴き共により良い職場にしていくことで、魅力ある電力関連産業であり続けられるよう、組織を将来に託し繋げていきたいと考えています。
 今後も四国電力関連産業を取り巻く事業環境を踏まえ、的確に活動を進めていくため、加盟組合一体となった様々な諸活動に取り組んでいきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 
 次に政治活動について申し上げたいと思います。
 私たちの政治活動は、家族を含めた生活の安心、働く者に優しい社会の実現に加え、健全なエネルギー政策をはじめとする産業政策の推進であります。労働政策はもちろん、職場の業務運営や会社経営に大きく影響する電力関連産業の政策について、私たちの声を国政の場へ直接届け続けていくことが大変重要であります。また、私たちの生活に直結する地方行政の課題については、組織内地方議員との連携も大切であります。
 令和4年は、松山市議会議員選挙において「武田こういち」議員が4期目の当選、第26回参議院議員通常選挙においては「竹詰ひとし」議員が初当選を果たすことができました。私たちが組織内議員を擁立し選挙に挑み議席を得るための努力は、私たちの政策を実現させていくために大変重要な活動であります。加えて当選後は、職場の意見や働く者の声を政治の場へ届けるという役割が大変重要な活動であります。
 これらの活動をしっかりと進め、その役割を果たすことによって、組合員一人ひとりの政治に対する理解を深めていただくことに繋がり、結果して組織力と団結力が高まり、さらに大きな力を持って私たちの政策実現に近づけていけると考えています。
 令和5年は、組織内議員立候補予定者3名が新たな挑戦をする大変重要な年です。徳島市議会議員選挙には「武知ひろゆき」議員が5期目の挑戦、高知市議会議員選挙には「清水おさむ」議員が4期目の挑戦、高松市議会議員選挙には「大西さとし」議員が4期目の挑戦となります。組合員の皆さんと同じ目線と認識に立った活動を進めるため、政治と向き合う距離感や感覚、職場課題や生活上の問題の把握と対応はどうであったかなど、日頃の活動や対話を通じて連携をはかっていきたいと思います。
 また、後援会活動を含め従来型の支援要請・支援拡大活動が難しくなってきたこと、取り巻く情勢が目まぐるしく変化していることに対して、政治活動の全般にわたって、皆さんの意見を聞きながら、しっかりと評価していきたいと思います。
 私たちは、生活者として、電力関連産業で働く者として、政治との関わりを強く持ち続け、私たちの政策実現のために今まで以上に団結して取り組んでいく必要があります。


 最後になりますが、コロナ禍の中、時代を切り拓いていくためには、各職場で懸命に頑張っている組合員一人ひとりの現場力がなくてはなりません。
 四国電力総連は、加盟組合・職場組合員の声を大切して、組合員と家族の安心・安定した生活へと繋げていくため、現実を見据え、未来を志向した労働福祉や経営諸課題への対応をしっかりと取り組んでまいります。引き続き、人と人、組織と組織がしっかりと連携した活動を進められるように、執行部一丸となって一つひとつの諸活動を着実に進め、この想いを未来に継承していきたいと思います。
  本年も、組合員とご家族の皆さまにとりまして、笑顔溢れる実り多き年となりますことをご祈念申し上げるとともに、現在も予断を許さないコロナ禍でありますが、引き続き感染リスクの低減措置など、職場・家庭内における衛生対策に努められるようお願いし、新年のご挨拶とさせていただきます。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。









     



四 国 電 力 総 連