三労連 四国の環境とエネルギーを考える会
~ 「第13回 環境・エネルギーシンポジウム」に参加 ~


  『三労連 四国の環境とエネルギーを考える会』が主催する「第13回 環境・エネルギーシンポジウム」が5月22日(土)に開催され、四国電力総連から単組役員はじめ42名が参加した。

 本シンポジウムは、施設見学会と隔年で実施しており、第13回目の開催となる。今年度開催にあたっては、新型コロナウイルス感染拡大を受け、昨年11月の計画を5月に延期していたことから、どのように活動ができるかを検討し、県を跨いでの移動を無くすため、主の拠点となるサンポート会場と、各拠点をWebで接続するハイブリッド方式にて実施し、全体では、120名を超える参加となっている。

     
サンポート会場 四国電力総連 高松拠点 基幹労連拠点

 

第1部 「我が国の2050年カーボンニュートラル実現に向けた展望と課題」
第2部 「政策先導でひらく日本の未来」



 第1部では、公益財団法人 地球環境産業技術研究機構 システム研究グループリーダー・主席研究員の秋元 圭吾氏に、第2部では、国民民主党代表の衆議院議員 玉木 雄一郎氏に、それぞれオンライン講演をいただいた。

第1部の講演では、昨年10月に政府により方針が示された2050年カーボンニュートラルについて、背景と方向性や、実現に向けた再生可能エネルギー・原子力発電の役割と課題、日本における2050年カーボンニュートラルに向けたシナリオ分析例など、項目ごとに示唆に富んだ内容が紹介された。

秋元氏からは、講演のなかで、水素・アンモニア・CCUS(二酸化炭素回収・利用・貯留)等、新しい技術について、現時点では実現に向けて不透明なため、「特定の分野に偏ることなく実用化に向けた政策対応が必要」と指摘があるとともに、再生可能エネルギーを極大に取り入れた電源構成では、系統の制御にかかる費用が増加し、結果として大幅なコスト増を招くことにつながるため、電源バランスが大切であることなどを分析結果として説明をいただいた。

   
第1部 秋元氏による講演 第2部 玉木代表による講演 
 

第2部の講演では、玉木代表より、エネルギー調査会の報告を踏まえ、国民民主党が党内においてエネルギー政策について取りまとめをしている様子や、カーボンニュートラル実現に向けてあらゆる政策を打っていく必要があること、次期エネルギー基本計画に関する考え方など、現実的なエネルギー政策についての見解が述べられた。

また、結党以来の国民民主党の取り組み状況の紹介のほか、日本を取り巻く課題認識として、労働分配率が低下する一方で、株主配当や企業の内部留保は増加していることなど、現行税制の提起や、国際競争率ランキングの低下と科学技術予算の相関など、具体的に説明をいただいた。

結びには、日本をより良くしていく方向性として、「家計第一の経済政策」と「人づくり」を中心として、「働く者・生活者の視点で政治が行われるべき」と指摘するとともに、それを実現するためにも「労働者自身が、選挙に関心をもち、投票に行くことが必要である」と訴えた。

今後も「三労連 四国の環境とエネルギーを考える会」において、各組織が連携をはかりながら活動を進めていくこととしている。

以上


<参考:三労連とは>

四国地方における原子力産業に携わるメーカー・ユーザーの三労連(電機連合、基幹労連、電力総連)が、原子力をはじめとするエネルギーに関する情報交換、意見交換、調査研究等を行い、諸活動を展開していくことを目的として平成5年4月に設立した組織。

 
これまでの活動

○「環境・エネルギーシンポジウム」の開催
○各加盟産別の施設見学会 
 ・三菱マテリアル直島精錬所
 ・三菱重機㈱受配電システム製作所
 ・パナニックエコテクノロジーセンター  
 ・日本電工徳島工場
 ・四国電力㈱伊方発電所、橘湾発電所、坂出発電所、本川揚水発電所
 ・関西電力㈱大飯発電所
 ・日本原燃㈱原子燃料サイクル施設(六ヶ所村) 
 ・環境保全の取り組みに関連する加盟産別事業所、発電所等の見学会
                                   など

 
 



四 国 電 力 総 連
〒760-0063 高松市多賀町2-12-5