新年のご挨拶   

新年あけましておめでとうございます

 
四国電力総連 会長 橋本文弘

 四国電力総連・加盟組合の組合員の皆さんにおかれましては、ご家族おそろいで健やかな新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。
 年末年始にかけ、昼夜を問わず電力の安全・安定供給やお客さま対応業務などに各社・各職場で勤務にあたられている組合員の皆さんには心より敬意を表します。大変お疲れさまです。また、職場の繁忙が増すなか、組合の様々な諸活動に対しご協力いただいていることに感謝を申し上げます。
 新年にあたり、組合員の皆さんにご挨拶申し上げます。

昨年を振り返り、年前半は、12年ぶりに統一地方選挙と参議院議員選挙が同一年に施行されました。
 改めて、各級選挙において汗をかき、長く厳しい戦いに最後の最後まで弛まぬ努力を重ね続けていただきました加盟組合役員をはじめ組合員の皆さんのご支援・ご協力に心より感謝と敬意を表します。また、当選を果たされました組織内議員の皆さまには、働く者のため、生活者のため、また健全なエネルギー政策推進のため、精一杯のご尽力をお願いするとともに益々のご活躍をご祈念申し上げます。

年後半では、一昨年に続いて全国的に自然災害が猛威を振るいました。強力な台風襲来等によって、記録的な暴風・豪雨が相次いで発生し甚大な被害を及ぼしました。組合員の人命に関わる重大な被災はなかったものの、組合員やご家族の家屋等が損壊するなどの被害が頻発しました。あらためて被災されました組合員の皆さんには心よりお見舞いを申し上げます。
 一方、四国内はもとより、他電力会社エリアの電力の早期復旧等の任務をしっかりと果たしていただきました皆さん、また被災地域の復興支援としてボランティアにご参加いただいた皆さんには心より敬意を表します。本当にご苦労さまでした。

 さて、いよいよ四国電力では、本年4月に送配電事業を分社し、新しい事業体制へと変わることになります。これまで四国電力関連産業各社において、分社後を想定し関連する部門・職場において様々な課題検討やその対策を進めるなど、業務の効率性を踏まえた事業体制へと変化させてきました。
 しかしながら、様変わりし先行き不透明な電気事業環境や厳しい電力関連産業の経営状況を踏まえ、分社後も想定できなかった数多くの課題発生も懸念されています。また、各社・各職場では、業種・業態を超えた事業拡大など、高度化・複雑化する業務対応のなか、在籍人員の減少とも相俟って、様々な課題を危惧する声が依然として多くあります。
 四国電力総連の役割は極めて重要であります。四国電力関連産業を健全に発展させていくため、加盟組合間や組合員間の様々な連携や心合わせによって、働きがいとやりがいを持って、数々の経営課題を克服し、組合員と家族の幸せに繋げていかなければなりません。
 厳しい難しいばかりではなく、職場が明るく元気になる施策についても、日頃の対話も含めた諸活動において、各加盟組合や組合員の思いに耳を傾け、これを大切にした各種機関会議での論議を重ね、各社の労使協議会や団体交渉を通じた経営対策などを積極的に進めていかなければなりません。
 また、組合員が継続して働き甲斐を持って頑張っていける取り組みも進めていくため、会社の事業発展への貢献、各種課題解決、効率化の推進や時間外の抑制など、こういった成果は頑張った組合員に適正に還元されていく仕組みについても検討を深め認識の共有化をはかりたいと考えています。

昨年4月に改正労働基準法が施行され、この対応を各社労使で検討し実施してきました。また、時間外労働・休暇実績などの確認と、今後の取り組みに関する検討を進め、働き方等に関連する数々の施策を加盟組合間で共有化し、各々の労使で推進してきました。
 今年度上期の時間外労働状況は、時間外労働削減意識の高まりにより積極的に業務効率化に取り組んでいるものの、様々な諸課題対応が増加したことから、まだまだ抑制には至っていない状況となっています。各職場・各年齢層の組合員の声をタイムリーに感度良く聴きながら、多様化する業務内容や各職場の勤務実態に整合した働き方の見直しとなるよう提言を行うとともに、これに見合った経営対策・労働福祉対策などの諸施策について共有化し検討を進めたいと考えています。
 一方、安全・衛生に関して、健康に安全に働くこと、即ち我々の安全・衛生活動は、組合員とご家族の安心した生活や会社経営の基盤となることは言うまでもありませんが、今年度の全国電力関連産業の職場における労働災害は、感電・墜落・転落等の重大災害が後を絶たず、交通災害と合わせた災害件数は依然として高止まりで推移しております。四国電力関連産業の職場においても、今年度の労働災害件数は近年で最も多い状況となっているとともに、一昨年に引き続き1件の死亡災害が発生するなど極めて憂慮すべき事態となっています。

 今年は、安全衛生推進運動などを通じた職場総点検活動に加え、安全・衛生・メンタルヘルスなどの各種セミナーの開催や、他産業労組と安全・衛生に関する情報を積極的に連携・共有するなど、従来の取り組みをより強化していきます。また、過去の取り組みを振り返り、これまで以上に深堀りした検証を行いつつ、あらゆる災害情報アイテムの活用や働く者の目線で安全衛生対策の提言をするなど、新たな活動を検討し積極的に進め、組合員一人ひとりの安全・衛生意識の更なる高揚をはかりたいと思います。
 組合員の皆さんには、「安全と健康はすべてに優先する」ことの大切さを今一度再認識していただくとともに、組合の安全・衛生諸活動への積極的な参画をお願いいたします。

 続いて、四国電力総連の団結力維持・強化を見据えた活動への関与・参画についてです。今を見て次代を想像して、総連の活動を変化させていくことが必要と考えています。各社が既存の事業を基盤としつつも、業種・業態の垣根を越えて新たな事業分野の開拓を模索し、更なる成長へと繋げようとしています。
 私たち組合の活動は、安心・安定した生活を守ることを原則としつつ、これを守っていくため、我々自身も業種・業態や組織の垣根を越えた様々な連携によって、新たな生産性を生む労働運動へと変化し共に発展していくことが重要であります。
 四国電力総連の執行委員は、執行活動を各加盟組合内で進めていただくことを基本として、主に単組三役の皆さんに就任していただいています。この役割は、単組という組織の括りだけでなく、三役という立場だけでもなく、職場で働く者のひとりとして担っていただいている大きな意味もあります。
 これは、職場の一人ひとりの組合員も同様であり、組合活動や会社業務に関わらず日常生活においても、友人・知人・近隣の人との様々なコミュニケーションを通じて安心した生活や働き甲斐に関係する様々なヒントを受け取っていると思います。これら受け取ったヒントを自己研鑽し、単組の中に持ち込んでいただくこと、また単組の中で様々な意見を交わし、単組や四国電力総連と共に次の活動へと繋げていくという役割です。事の大小に関わらず敏感に反応し、継承すべきは継承し、変化させたものは新しい時代へと継承していく、日常の活動から組合活動や生産性へと繋ぐという大きな役割を引き続き担っていただくことをお願いします。
 我々が目指す、生産性労働運動や働き方の見直しは、こういった一人ひとりの組合員が得た知見や考えを基にした行動が、組合活動や会社事業の発展に寄与するものと信じています。今年は、こういった視点も大切にして活動を進めてまいりますので、組合員一人ひとりの関与・参画をお願いします。

最後になりますが、令和という新時代が幕を明け、私たちの電力関連産業も新しい時代へと移り変わりました。この時代を切り拓いていくためには、現場力が大切であり、その源泉は職場で懸命に頑張っている一人ひとりの組合員であります。
 私たち四国電力総連は、職場の声を大切して、各社が置かれた現状を踏まえつつ、現実と次代を見た働き方へ、そして組合員とご家族の安心・安定した生活へと繋げていくため、四国総連の運動を進化させなければなりません。
 引き続き、“人”を大切にした四国電力総連らしい想いをもって、各加盟組合と連携をはかりながら執行部一丸となって一つひとつの諸活動を着実に進めるとともに、この想いを未来に継承していくため、中長期を見据えた組織活動・財政のあり方などについて現在論議を進めておりますので、改めてこれをお示しし、共に心を合わせて前進していきたいと思いますので、組合員一人ひとりのご理解とご協力をよろしくお願いします。

 本年も、各加盟組合が益々ご発展され、組合員とご家族の皆さまにとりましても、安全で健康でそして笑顔溢れる実り多き年となりますことをご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

以上




四 国 電 力 総 連
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