新年のご挨拶  

新年あけましておめでとうございます

 
四国電力総連 会長 橋本文弘

組合員の皆さまにおかれましては、新年をご家族おそろいで健やかな新年をお迎えになられたこととお慶び申し上げます。また、年末年始も昼夜を問わず電力の安全・安定供給等に各職場で勤務にあたられている組合員の皆さまには心から敬意を表します。大変ご苦労さまです。加えて、職場の繁忙感が増す中、昨年も組合の様々な諸活動に対し、ご協力いただきましたことに感謝いたします。新年にあたり、組合員の皆さまにご挨拶を申し上げます。

<昨年を振り返って>

わが国は世界でも例を見ないスピードで加速する人口減少や少子・高齢化などの依然とした構造的な課題に加え、AIやIoTなどの飛躍的な技術革新によって少しずつではありますが、私たちの仕事のやり方はもちろんのこと生活にも大きな変化をもたらそうとしているなど社会や産業構造の大変革期を迎えています。

一方、四国電力関連産業を取り巻く環境は、電力小売全面自由化が開始されて以降、全国大で新規参入事業者や電力会社間でかつてない競争が繰り広げられるなど激しさを増しています。また、伊方発電所3号機については、通常運転を再開することができましたが、他の訴訟対応も残されており依然として予断を許さない状況となっています。電力関連産業で働く私たちは、電力の安全・安定供給に加え、電気保安・情報・通信などの国民生活に不可欠な社会インフラを継続して支え続けていくことが、何よりもお客さまや社会からの信頼を得ていくものと考え、全組合員が社会的使命を担いつつ、強い責任感をもって各社の経営諸課題の解決に向けて一歩づつ進んでまいりたいと思います。

また、昨年は記録的な自然災害が猛威を振るった一年ではなかったでしょうか。「大阪北部地震」、「平成30年7月豪雨」、「台風21号、24号」、そして「北海道胆振東部地震」など、相次いで激甚災害に指定された自然災害が発生し、全国各地に甚大な被害を与え、四国においても組合員の家屋が全壊等になるなど重大な被害が発生しました。あらためて被災者の皆さまには心よりお見舞いを申し上げますとともに、四国をはじめ全国各地での電力の早期復旧や電気保安等にご尽力いただきました組合員の皆さまには心より敬意を表します。ご苦労様でした。

四国電力総連は、被災された仲間の組合員の一日でも早い復興を願い、電力総連と一体となってボランティア活動やカンパ活動を展開し、四国内をはじめ全国から集まった善意を被災された組合員に直接届けるなどの支援を行いました。被災された組合員やご家族からは感謝の声や手紙をいただくなど、復興の一助になったと思っております。ご支援をいただきました多くの組合員の皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。

<安全・衛生の確保に向けて>

安全で健康に働き、ご家族の皆さまと共に生活することの重要性をあらためて申し上げたいと思います。今年度の全国電力関連職場における労働災害は、感電・墜落・転落等の重大な作業災害が後を絶たず、交通災害と合わせた災害件数は依然として高止まりで推移しております。四国電力関連産業の職場においても今年度の労働災害件数は近年で最も多い状況となっているとともに、1件の死亡災害が発生するなど、極めて憂慮すべき状況となっています。

一方、健康に関しては、日頃より組合員の皆さまから様々な相談を受けておりますが、その多くは、取り巻く環境が目まぐるしく変化する中で、山積する課題対応による慢性的な繁忙状態の継続や長時間労働等の労働負荷による心身の疲れに加え、対人関係等の様々な要因からくるストレスの増大による影響と考えております。

四国電力総連では、組合員一人ひとりの安全衛生意識の更なる高揚をはかるべく職場の安全点検、各種セミナー開催などに取り組むとともに、深刻な健康障害発生要因の撲滅に向けて「冬季安全衛生推進運動」を展開しております。今一度、安全と健康について、自分で考え、家族と語り、仲間と語っていただき、「安全と健康はすべてに優先する。」ことの大切さを再点検していただく機会にしてもらいたいと思います。また、加盟組合の相互連携のもと、安全・衛生に関する情報共有をはじめ職場総点検を一斉に実施するなど、働く者の目線で安全対策を講じて災害防止に取り組んでまいりますので積極的な参加をお願いします。

<組合員とご家族の安心・安定を目指して>

2019春季生活闘争は、電力総連の方針を踏まえ、労働組合としての社会的役割を認識しつつ、四国電力関連産業を取り巻く経営環境や事業状況を理解したうえで、組合員の貢献・努力に報い家族を含めた生活の安心にどうつなげていくか、加えて組合員のより一層のやりがい・働きがいを生み出していくために、各加盟組合がしっかりと各職場組合員の皆さまと論議して取り組みを進めてまいります。

要求にあたっては、ご家族の生活の安心・安定を維持・向上させていくことを基本にしつつ、様々な経営課題への対応や効率化施策等への貢献・努力に報いることに加え、労働法制改正を踏まえた労働時間の徹底管理、長時間労働の是正や組合員個々のライフイベントに応じた多様な働き方ができる仕組み等の見直し検討を進め、いきいきと働きがいのある職場づくりや電力関連産業で働く者に相応しい労働諸条件の獲得を目指して取り組んでまいりますので、引き続き各職場からの応援をよろしくお願いします。

<統一地方選挙および第25回参議院議員通常選挙に向けて>

 私たち労働組合の目的は、「組合員とその家族の生活向上や社会の平和と発展」を目指すことであります。組合員の皆さまもご承知のとおり、政治は電力関連産業で働く私たちの職場環境や働き方・生活に直結するといっても過言ではなく、真正面から政治に向き合い四国電力総連としての役割をしっかりと果たしていく必要があります。労使間で解決できない課題、即ち法律をはじめ各自治体条例の制定に加え、私たちの働く環境やその地域で暮らす組合員・お客さまの生活に直結する対応や、近年の各地方議会における原子力発電所の早期停止・廃止などの請願・陳情の対応は、政治の場で解決を目指さなければなりません。

昨年4月、松山市議会議員選挙が施行され、組織内議員である松山市議会議員の「武田こういち」議員を擁立して挑んでまいりました。定数43議席に対して53名が立候補する激戦となりましたが、組合員皆さまの懸命な取り組みが奏功し、「武田こういち」議員の三期目の当選を果たすことができました。武田議員とともに汗をかいていただいた各加盟組合の執行委員をはじめ組合員の皆さまのご尽力には、あらためて感謝申し上げます。

 今年は、ご承知のとおり4月に統一地方選挙が施行される予定であり、四国電力総連の組織内立候補予定者として、徳島市議会議員選挙において「武知ひろゆき」氏が4期目、高知市議会議員選挙においては「清水おさむ」氏が3期目、高松市議会議員選挙においては「大西さとし」氏が3期目に向けて、それぞれ立候補を決意していただきました。また、愛媛県議会議員選挙に向けても新人の「新田さとし」氏を擁立することができ、4名の組織内立候補予定者と共に挑んでいくこととしました。

加えて、7月には第25回参議院議員通常選挙が施行される予定であり、組織内立候補予定者として「浜野よしふみ」参議院議員が2期目の挑戦を決意してくれました。電力総連の連携政党であり、「浜野よしふみ」参議院議員が所属する国民民主党は、政党支持率が低く現時点での獲得議席数は極めて少ないと想定しています。また、同党所属で連合加盟の産別労組の支援を受けて立候補する予定者が5名となっており、この産別労組の中で最も組織人員が少ない電力総連としては、過去の参議院議員選挙とは比べものにならないほど厳しい戦いとなります。

既に昨年から統一地方選挙および参議院議員選挙に向けた支援活動をスタートさせておりますが、今後、各選挙の本番に向けた最終的な活動が本格化していくこととなります。電力関連職場を熟知し現場で働く私たちや生活者の思いを大切にし、その声を国政や地方の場で代弁してくれる組織内立候補予定者の想いにしっかりと応えなければなりません。この厳しい選挙情勢は、私たち一人ひとりの支援の拡大によって好転させていくため、各加盟組合の執行委員の皆さまには多大なご苦労をおかけすることとなりますが、引き続き重要な役割を担っていただき共に組織内立候補者全員の必勝に向けて頑張っていただくとともに、組合員やご家族の皆さまには、これまで以上に一人ひとりのご支援・ご協力をよろしくお願いします。

(結びに)

 今春、平成から新しい元号に改められ、ひとつの時代が終わり、新しい時代が幕を明けようとしています。私たちの電力関連産業を取り巻く環境も大きく変化し、新しい時代へと移り変わろうとしている中、様々な課題も山積しておりますが、この難局を乗り越え新たな時代を切り拓いていくためには、現場力が大切であり、その源泉は職場で懸命に頑張っている組合員であります。組合は、組合員とご家族の幸せを守るという使命を果たしていくため、引き続き共に一致団結して一つひとつの諸活動を着実に展開し新しい時代を拓いてまいります。

 本年が組合員の皆さまとご家族の皆さまにとりまして、安全で健康でそして笑顔溢れる実り多き年となりますようにご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。本年もよろしくお願い申し上げます。

以上




四 国 電 力 総 連
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