新年のご挨拶    



~ 2013年もよろしくお願いいたします ~


 新年あけまして
 おめでとうございます


 組合員の皆様におかれましては、ご家族お揃いで希望に満ちた新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。また、年末年始を各職場で電力の安定供給をはじめ業務に従事されました方々に心から敬意を表します。

【昨年を振り返って】

私事ですが、昨年のお正月、地元の氏神さまの初詣でお願いしたことは、我が事や家族のことではありませんでした。「福島事故収束の進展、東北の復興と再生、そして災害のない平穏で平和な年となり、国民が落ち着きを取り戻し、冷静に物事を考えられるようになってほしい。」と祈願したことを思い出します。果たして、この一年でどれほど復興が進んだのであろうか、国民感情は平常に戻っているのだろうかと考えると、今年も同じことを祈願せねばならないと思っているところです。
 
 2012年の世相を一字で表す漢字は、25万通余りの応募の中から「金」が選ばれました。ロンドン五輪での史上最多のメダル獲得や、山中教授のノーベル賞受賞、金環日食、消費増税などが理由のようです。選ぶのが難しいという声が多く、応募の漢字は混乱の世相を反映してか多種類に分散したとのことです。「金」には、輝かしく晴れがましいというイメージが思い浮かびますが、私たちにとって、昨年の電力関連産業が置かれた状況からは、「金」は的外れという感じがいたします。

 昨年末の衆議院総選挙は、民主党の惨敗、自民党の圧勝という結果に終わりました。これを受けて新しい政権の枠組みが決まり、日本の政治が一回リセットされ再スタートすることになります。政権再交代の良し悪しを評価するのはこれからですが、少なくとも民主党政権時代のエネルギー政策のままではこの国の将来がおかしくなるという不安は、少し払拭されるのではないかと思います。「新しい酒は新しい革袋に盛れ」という諺がありますが、革袋を政党・政権に例えるならば、古い革袋の使い回しのようなことにならないように願いたいものです。新たな政権には、しっかりとしたエネルギー政策の確立を期待したいと思います。



【原子力の徹底的な安全追求】
  エネルギー資源が極めて少ない日本の基幹電源として開発した原子力だって、突き詰めれば過渡的なエネルギーです。未来永劫に使えるエネルギーという意味では、地球が存続する限り得られるエネルギーということになります。それは、太陽光や風力、水力、地熱、波力、潮力といった太陽エネルギーを根源とした自然エネルギーでしかありません。しかし、これらの自然エネルギーに依存できるようになるためには、質・量・コストのすべてをクリアーする見通しが立たねばなりません。しかし残念ながら、現在時点でこれらを達成するための人類の技術は未熟です。

 我々は未来を予測することもできないし、過去を変えることもできません。しかし、未来は、自分たちで創ることができます。我々人類には課題を克服する英知が備わっていると信じます。したがって、未知の発見や新たな技術が確立されるまで、原子力を活用していくというのが、至極まともな選択肢であることは明白なことではないでしょうか。

  将来の原子力ゼロを目指すのは自然な方向性ではありますが、今やらねばならないことは、原子力発電の安全性を徹底的に追及することにあらゆる政策資源を投入することが、重要なのではないかと考えます。


【電力関連産業労働者の矜持を守り引き継ぐ】
 そのうえで、私たちが原子力の安全対策に徹底的に取り組むことは当然のこととして、その大前提には、電力会社に対する信頼が保たれているかどうかが極めて重要となります。そのためには、電力関連産業に携わるすべての者が永きに亘り培ってきた魂を大切にし続けること、そして、その魂を大切に物事を考え行動することです。

  今、電気事業は60年の歴史を経て、いかに生まれ変わるかが問われています。もちろん、電力の安全・安定供給を通じて経済社会の発展、国民生活の向上に役立つという使命は、今後も変わることはありませんが、原子力政策や発送配電分離など、政策・制度のあり方については、もはや変わらざるを得ない、むしろ積極的に変えていかねばならないところまで、議論は進んでおります。政権の枠組みが変わったとしても、エネルギー政策や電力システム改革のこれまでの議論を白紙に戻すとか、時計の針を元に戻すということはないと見ておかねばなりません。そういった認識に立ったうえで、電気事業という国の存亡の根幹を担っている私たちは、科学的にも経済的にも、自ら思うところを発信し、綺麗事や他人事ではすまないということを伝える努力をしなければなりません。私たちはその道のプロとして、日本の将来のために人心を正しく導く責務があるのです。
 
  組合員の皆さんには、引き続き「謙虚に正論を貫き行動する」ことをお願いします。電力関連産業労働者の矜持を守り引き継ぐために、労働組合としてしっかりと役割を果たしていきたいと思います。


<今夏の参議院議員選挙に向けて>
 
電力総連では、今年夏に施行の参議院議員選挙における我々の組織内立候補予定者「浜野よしふみ」氏の後援活動を全国で展開しています。四国においても昨年本人が各職場を訪問させていただいたところであり、組合員の皆さんのご協力に感謝を申し上げます。

  ただ、民主党のエネルギー政策への反感から、民主党の比例代表候補の「浜野よしふみ」氏を支援することに対する違和感を持つ組合員が多い現状にあります。組合としても、それらの感情は共有しているところですが、現在の選挙制度の中では、我々の代表を国会に送り出すためには、実質的に民主党比例代表で立候補する以外の選択肢がなかったことと、民主党の中にいる我々と思いを同じくする仲間の議員とともに今後も活動していくことの意義を訴え、ご理解をいただくための対話活動を続けているところです。
  誤解を恐れずに突き詰めて語るとすれば、電気事業最大の難局に際し、この先どのような議論になっても最後の最後まで味方でいてくれて、汗をかいてくれるのは我々の代表でしかないということです。であるとするならば、「我々の代表を国会に送る努力を惜しんだり躊躇して、他の人を応援するようなことがあり得ますか」という問いかけなのです。
 
  このことを労使の立場を超えて電力関連産業に携わる者全員がしっかりと共有しなければ、大変な逆風の中で当選を勝ち取ることは難しいと認識しています。

  我々の代表を国会に送り出すために、最大限のご支援・ご協力をぜひよろしくお願いします。


<災害のない健康で明るい職場を>
 電力総連では、今年夏に施行の参議院議員選挙における我々の組織内立候補予定者「浜野よしふみ」氏の後援活動を全国で展開しています。四国においても昨年本人が各職場を訪問させていただいたところであり、組合員の皆さんのご協力に感謝を申し上げます。
  ただ、民主党のエネルギー政策への反感から、民主党の比例代表候補の「浜野よしふみ」氏を支援することに対する違和感を持つ組合員が多い現状にあります。組合としても、それらの感情は共有しているところですが、現在の選挙制度の中では、我々の代表を国会に送り出すためには、実質的に民主党比例代表で立候補する以外の選択肢がなかったことと、民主党の中にいる我々と思いを同じくする仲間の議員とともに今後も活動していくことの意義を訴え、ご理解をいただくための対話活動を続けているところです。


  誤解を恐れずに突き詰めて語るとすれば、電気事業最大の難局に際し、この先どのような議論になっても最後の最後まで味方でいてくれて、汗をかいてくれるのは我々の代表でしかないということです。であるとするならば、「我々の代表を国会に送る努力を惜しんだり躊躇して、他の人を応援するようなことがあり得ますか」という問いかけなのです。

  このことを労使の立場を超えて電力関連産業に携わる者全員がしっかりと共有しなければ、大変な逆風の中で当選を勝ち取ることは難しいと認識しています。

  我々の代表を国会に送り出すために、最大限のご支援・ご協力をぜひよろしくお願いします。


<2013春季生活闘争>
  関西電力、九州電力は既に電気料金値上げ申請を行い、四国電力においても、あらゆる選択肢の中の最終手段としていた電気料金値上げの具体的検討を行っており、恐らく今月か来月中には値上げ申請を行うことになるものと思います。
  四国電力では、お客さまへの多大なご負担をお願いする以上、自ら身を切る努力が不可欠であり、人件費を含むあらゆる効率化策を徹底する必要があるとしております。
  
  電力総連は、2月19日(火)に一斉に要求を行い、2013春季生活闘争が始まります。しかしながら電力部会においては、非常事態とも言える各電力の経営状況や電気料金の値上げ問題の影響などから、これまでと同様の統一交渉により春季生活闘争を戦うことはできないとの判断をせざるを得ない環境にあります。したがって電力部会としては、各組合の置かれた状況の違いを踏まえ、それぞれの労使が主体的な判断で交渉を進めていくことになるものと思われます。
  
  四国電力の電気料金の値上げに伴う厳しい対応が想定される中にあっても、四国電力総連各加盟組合は、自立・自決の原則を大切に精一杯の交渉を展開していただきますよう特にお願いいたします。


<労使が共に協力して新たな価値を創り出す労使協創> 
  これまでの永い歴史の中で、労働組合の出番は数多くありましたが、近年、平穏な時代が続いたこともあり労働組合への関心が薄くなりがちだったのではないでしょうか。私はこのような時にこそ労働組合の存在意義が問われるものと受け止めています。これから苦難の時代を乗り切っていくためには、まさしく労働組合がその真価を発揮しなければなりません。私たち労働者一人一人がお互いの絆を結び、組織が一枚岩となって団結していれば、どんな逆境からも立ち上がり、どんな苦境も乗り越えることができると確信しています。

  加えて、電気事業の大転換期を労使でどう乗り切っていくのか、労使の在り方が問われるだろうと受け止めています。これからの労使関係は、労使が共に協力し新たな価値を創り出すという意味を込め、「労使協創」でやっていかねばならないと考えています。

  今年の十二支「巳」は、蛇が脱皮を繰り返すことから「復活と再生」という意味があるようです。復活と再生の年ということで、明るく元気よく、活力が溢れる職場が復活することを心から願いたいと思います。組合員の皆様とご家族の安全と健康をご祈念申し上げまして、年頭のご挨拶とさせていただきます。

 本年もよろしくお願い申し上げます。

四 国 電 力 総 連 
会  長   杉 村  和 洋



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四 国 電 力 総 連
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